「弦一郎、保冷剤だ。当てていろ」
「ああ、ありがとう」
腫れ上がった頬を水道の水で冷やしている弦一郎に、蓮二は、薄手のタオルで包んだ保冷剤を手渡した。
常勝の掟を破った者には、鉄拳制裁。
それは己自身にも当てはまると断じた弦一郎は、自ら制裁を受けると名乗り出た。しかも、他の者達は弦一郎からの一発を受けて終いであったが、弦一郎は、皆を率いる頭の立場であり、勝負の雌雄を決する場面での大将であった己が負けたのはよりあるまじきこととして、部員全員からの制裁を提案した。
他人に厳しいが己には更に、しかもどこまでも厳しい弦一郎に、皆感心した──が、同時に“引いた”のも確かだった。頑として譲らぬ弦一郎にせめてレギュラーだけにしろと折衷案を提示したのはやはり蓮二で、さすがにそれは試合に響く、と言われれば、弦一郎も渋々納得せざるをえなかった。
「六発か。……顔が歪みそうだな」
「ふん。そんなにヤワではない」
裏拳と張り手を交互に受けた弦一郎の両頬は、ぎょっとするほど腫れ上がっている。全員が右利きであるせいで打たれた回数が多い左側は、まぶたのあたりまで腫れが広がっているせいで二重瞼が一重になり、左右の目の大きさが違っていた。
「……なあ、弦一郎。やはり俺も」
「くどいぞ」
ひっそりとした蓮二の声を、弦一郎は遮った。ぎろりと蓮二を睨んだその目は、片方腫れ上がっているだけにいつもより更に凄みがある。
関東大会決勝で負けたのは弦一郎だけではなく、同じくシングルスを戦った蓮二、そして赤也も同じである。しかし弦一郎は、改めて彼らに鉄拳制裁を加えようとはしなかった。
いい意味でも悪い意味でも喉元過ぎればなんとやら、という性格の赤也は、殴られないならそれに越したことはない、とばかりに次の試合に向けて練習に励んでいるが、蓮二は未だ納得の行かないものを抱えていた。
「だが」
「お前たちは、己の信念のもとにテニスをし、その上で負けたのだ。だからもういい」
蓮二は、データマンであるがゆえのテニスを。赤也は何としてでも勝つために、己の限界を超えてまで戦ったと、弦一郎はそう理解していた。
「俺は、違う。……俺は、迷ったのだ」
「弦一郎……」
「あの土壇場で、何としてでも勝たねばならぬあの時に、……自分のテニスを捨てると決めて挑んだはずが、迷ったのだ。これほど不甲斐ないことはない」
弦一郎が握った保冷剤が、バキ、と音を立てて割れた。
「おそらく、……仁王は、それに気付いていただろう」
精市が倒れてからずっと皆を率いてきた弦一郎の敗北を心から責めているものは少なく、弦一郎が鉄拳制裁を望んでも、気が乗らない風の者が多かった。
結局制裁する側になったジャッカルもそうで、最初いかにも形だけの軽い裏拳を弦一郎に打ち、逆に「何だ今のは」と弦一郎から逆に睨まれるという、気の毒な目にあっていた。
だがそこで自ら前に進み出て、渾身の一撃を弦一郎にかましたのが雅治だった。
「仁王は、この常勝の掟を誓ってから、一度も負けたことがない。……常勝の掟に一番拘っていたのは、奴だったと言ってもいいだろう」
「……そうだな」
蓮二は、頷いた。雅治が常勝の掟にこだわっていたのは事実で、それは例えば、負けそうな相手であれば対戦自体を拒否するということをするほど、彼は勝ち続けることに拘っていた。
蓮二は、彼のパートナーである比呂士が、「仁王君と真田君は、正反対でいて似たもの同士ですからねえ」と言っていたのを思い出し、改めて、確かにそうだ、と納得した。
弦一郎は堂々と口にして事を為すが、雅治ははっきりしたことを言わずはぐらかしながらも、黙々と行動して目標に向かう。しかし、一度決めたことは何が何でも貫き通そうとするところは全く同じなのだ。
そしてそういう雅治だからこそ、敗北した弦一郎に強い不甲斐なさを感じただろうし、全力の鉄拳制裁でこそそれをいくらか晴らせる、そしてそれが当然であると思ったのだろう。
「……全国で」
弦一郎は、腫れた頬から保冷剤を離して手を下ろした。
「俺は、どう戦うべきだろうかと」
「……弦一郎」
「まだ迷っているのだ。不甲斐ない」
地面を睨みながら、弦一郎は、臍を噬むような、低い声を出した。
「今度こそ、負けは許されない。俺は」
そこまで言って、弦一郎は、保冷剤を持っている手とは逆の手で自分の帽子を毟り取り、そのまま乱暴に髪を掻き上げた。
「……すまん」
いや、と返しつつも、蓮二は、これはまずいな、と眉を顰めた。
何があっても弱音を吐かないはずの弦一郎が、追い詰められている。それは驚くべきことであり、また雅治がしたように、しっかりしろと喝を入れたくなる不安を覚えるものだった。
だが弦一郎の迷いは、“普通”、無理もないことである。多くの部員を率い、幼馴染の命がかかった願掛けを貫き通し、そしてその最終の土壇場にて、まさかの一年坊主への敗北である。足元が崩れ落ちていくような感覚であろう、と蓮二は想像した。
「……すまん。気を入れ直す」
「ああ、……弦一郎」
歩き出した弦一郎の背に、蓮二は声をかけた。
「辛ければ、力になる。何でも言え」
蓮二のしっかりした声に、弦一郎は振り向かず。
ただ軽く手を上げて、腫れ上がった頬の熱を持て余してその場を去った。
関東大会決勝から、全国大会の予選が始まるまで、二十日と少し。
精市は早速リハビリを始め、最初の三日で以前のように歩けるようになった。この回復の速さには医師たちも非常に驚き、そして、それを成し得た精市の精神力に感嘆した。
それに、「にーに、あんよがじょうずー」と、自分こそ歩けるようになってそんなに経っていない小さな妹が、一生懸命によちよちと横を歩いて励ましていたのも良かったのかもしれない。
リハビリ室で一人歯を食いしばり、汗を流して己の身体を奮い立たせている精市は鬼気迫っていたが、妹がやってくると途端に笑顔になり、「うん、お兄ちゃん頑張るからねえ」と、鬼気迫っていた時よりも遥かに上手く歩いてみせたので、赤也が呆れと畏れが混じったような顔で「あれ、無我の境地ってヤツっすか」と言う始末だった。
結局、誰も否定も肯定も出来ず、ただ見守るだけであったが。
しかしその甲斐あってか、驚くべきことに、五日目くらいにはそれなりにボールを打ち合えるまでになっていた。
「へへ、幸村くんとやんの、久々だな!」
「よろしく頼むよ、丸井」
にかっ、と、嬉しそうな笑みを浮かべたブン太に、精市は微笑を返した。まだ腕は細く、病み上がりの様相は抜け切れていないが、準備運動や基礎練習も問題なくこなしている。
退院後、初めての対戦相手として選ばれたのは、ブン太だった。最も多彩な技を出すことが出来、すなわち精市のデータを取りやすいとして、蓮二が指名したのである。彼はどんなデータも取りこぼすまいと、審判を兼ね、ノートとペンを持って座っていた。
だが観戦しているのは彼だけでなく、レギュラー全員、サイドのベンチに立ち、試合を見守っている。そして平部員たちも、復帰してきた部長の最初の試合を見ようとフェンスの向こうに詰めかけていた。
「……楽しそうだな?」
精市が、少し首を傾げた。
「そりゃあ、また幸村くんとテニスできっからだろぃ」
また笑みを大きくしたブン太に、精市は目を細めた。
「そう」
まずは、精市からのサーブ。
「幸村くーん、まずは軽くなー」
手を振っているブン太を視界に、精市は、高くボールを上げた。真っ青な空に、傾向のイエローのボールが浮き上がる。
(……ああ、まぶしい)
──ドッ!!
「……え?」
自分の足元に突き刺さって後ろに跳ねたボールに、ブン太は、間の抜けた声を出した。
(え、……何だ、今の)
見えなかった、と、ブン太は目を丸くして、ネットの向こう、ラケットを振り下ろしたポーズのままの精市を見る。
(なんで、……あれ?)
スイングが見えなかったとか、球が早すぎたとか、そういうことではない。まるで、精市がサーブを打った一連のモーションの数秒だけが、カット編集されたビデオのように、ブン太の意識にその瞬間が存在していなかった。
「丸井」
「え、……えっ、な、なに」
挙動不審な様子で肩を跳ねさせたブン太に、精市は、ごく穏やかに言った。
「ガム、落ちたよ」
「え」
精市に指で示されて、ブン太は初めて、自分の口から、噛んだガムの固まりが落ちていることに気付いた。
「あっ……、あー、ワ、ワリィ……」
ブン太は素早くガムを拾うと、ポケットの中に入れていた包み紙に包む。──が、上手くいかない。手が震えていた。
(なんで)
汗が、こめかみを伝って落ちる。真夏の炎天下とはいえ、まだろくに動いてもいないのに、汗が。すごい汗だ、特に暑いとも思わないのに。
(冷や汗、……なんで)
震える指先で、それでもなんとか不格好にガムを包んだブン太は、まだガムが少しはみ出たそれを、ポケットに突っ込んだ。
顔を上げると、美しく微笑んでいる精市がいる。
「さあ、やろうか」
眩しいはずの夏の青空が、暗い。
「……シ、6−0」
静まり返ったコートで、審判の蓮二の声と、うるさい蝉の声だけが響く。
誰もが息を呑み、目を見開き、目の前の試合を、……いや、試合にすらなっていない今のやりとりを見ていた。
(なんだ、……なんだよ、これ)
コートに両膝をついたブン太は、混乱していた。
ボールが見えないどころか、精市が何をしたのか、始終殆どわからなかった。無論、得意の妙技もボレーも一度も繰り出せないまま、ほとんどサービスエースで勝負は決まった。
──何も、出来なかった。
自分はただ棒立ちになっているか、ボールが飛んできたのにやっとあとから気づいて、阿呆のようにもたもたとそれを追いかけることしか出来なかった。しかもそれも、見当違いの方向だったりする。無様にも程がある。試合どころか、まともな“テニス”になっていなかった。
天才的、と誰にも言われる妙技の数々をどうやって繰り出していたものか、全くわからない。思い出せない。自分の足を絡ませて、無様にのたうち回るムカデのように。
どっと襲い来るのは、悔しさよりも前に、惨めさ。無力感。──絶望。
(何だよ、何だこれ、なんもわかんねえ、何だこれ……!)
それが恐怖であることを、ブン太はやっと理解した。
汗は、暑いから流れているのではない。むしろ、いま暑いのかどうかもわからない。眩しい光も、目に入ってくることはない。この、真夏の暑い盛りに。
セミが、鳴いているはずだ。煩いほどに。──本当に?
「丸井」
精市の静かな声に、ブン太は、顔を上げた。
自分をここまで追い込んだ張本人であるはずの精市の姿を見て、ブン太はなぜか縋りたいような気持ちになった。絶望の淵で、神から遣わされた蜘蛛の糸を前にしたように。
「……ハハ」
みぃ──────ん、みんみんみんみん。
蝉の声。精市の姿を認めた途端、世界が、音を取り戻す。立っているだけでもうだるような熱気が、喉に入り込んでくる。蒸し暑さに汗が浮く。舌の奥にまだ僅かに残る、グリーンアップルのフレーバーが鼻を抜けていく。
「ハハ、すげえ、幸村くん、スゲエよ」
ブン太は、なんとか、ラケットを取り落とすまいと握りしめる。その様を見た精市は、にこりと美しく微笑むと、言った。
「もうひと試合、するかい?」
──冗談じゃない。
そう喉まで出かけて、ブン太は息を飲む。
「い、いや、いい。いいや、……今日は、もういい」
今日はもう、練習したくない。
テニスしたくない。そう思ったのは、ブン太にとって初めての事だった。そのことに、ひどく動揺する。
「ごめ、悪い、……ちょっと、俺」
「──おい、ブン太!?」
後ずさって逃げるように、そして脚がもつれて転ぶのではないかと思うほどおぼつかない足取りでコートを出て行ったブン太を、観戦していたジャッカルが追いかける。
「あれが……、お前のテニスか、幸村」
コートを出てベンチに腰掛けた精市に、弦一郎が尋ねる。真夏の日差しの逆光で暗くなったその姿を、精市は目を細めて見上げる。
「そうだよ」
「そうか」
「ああ。必ず勝てる、俺のテニスだ」
「……そうか」
ならばいい、とだけ言って、弦一郎は、それ以上何も言わなかった。
「おい、ブン太、──おい!」
部室裏で足を止めたブン太の後ろ姿に、ジャッカルは強い声を投げかける。
「おい、大丈夫か、しっかりしろ。具合悪いのか?」
「ジャッカル……」
振り向いたブン太の表情に、心配そうだったジャッカルの様子が、困惑したものに変わる。ブン太の顔に、今にも泣きそうというか、苦しそうというか、追い詰められたような──恐怖に似たようなものが浮かんでいたからだ。
「俺、……俺、あんなヘタだったっけ」
「は?」
「何も出来なかった、なにも……バカみてえに突っ立って、幸村くんが何したのか全然わかんなかった。テニス始めたての素人じゃあるまいし、何だよ、天才とかバカみてえ」
「ブン太」
「俺」
「──ブン太!」
ジャッカルが出した声は大きく、それこそ、弦一郎にも引けをとらないほどよく通った。その声に、混乱の中にいたブン太はハッとする。
「お前は、天才だ。天才的妙技のボレーヤー、丸井ブン太だ」
ジャッカルは、はっきりと言った。
そしてブン太は、そうはっきり、そしてまっすぐ言われたことに、腰が抜けるかと思うほど安心した。
「しっかりしてくれよ、大丈夫か」
「ああ、……悪ィ」
ばん、と強く肩をたたいてくるジャッカルの手の熱に、ブン太は俯いたまま、だが少しだけ笑みを浮かべた。
「……サンキュ、ジャッカル」
翌日は夏休み中の最初の登校日だが、部活はコート整備を兼ねての休養日だった。
ミーティングのみを行ったあと、精市は蓮二とともに、昨日の練習試合の結果と、蓮二が取ったデータを病院に報告しに行き、他の面々は息抜きに遊びに行くなり、ストリートテニスで打ち合うなりする、ということだった。
両方から誘われた弦一郎であるが、結局、断った。関東大会決勝での敗北以来、どうにも気持ちが浮ついて定まらないのを何とかしなければならない、と思っていたからだ。
道場で瞑想でもする、と言った弦一郎に、蓮二は、心配そうな顔をした。どうにか調子を戻さなければとするのは必要なことだが、かえって己を追い詰めているように見えたのだろう。──そして、実際そのとおりであった。
だが、他にどうすることも出来ない。
弦一郎はひとり帰路につき、真夏の真っ昼間、濃い影を作る強い日差しの中を、あまりしっかりしているとはいえない足取りで歩いた。
そしてそのうだるような暑さの中、弦一郎は、去年走り抜けた京都の街を思い出す。あの街の暑さは、こちらの暑さとはまた違っていた。
──彼女は、どうしているだろう。
ポケットに、手を突っ込む。黒い小さなお守りを握りしめて、弦一郎は思いを馳せた。
関東大会決勝で負けたことは、既に手紙で報告してある。もちろん気が進む作業ではなかったが、彼女との約束を破ったこと、しかもそうまでしたのに負けたことは、きちんと報告しなければならないけじめだと、弦一郎はまるで切腹でもするかのような心持ちで万年筆を手に取った。
貰ってから一年を超え、よれよれになった小さなお守りを指先で弄びながら、弦一郎は俯きがちに歩き続ける。
彼女からの返事は、まだ来ない。呆れているだろうか、今度こそ愛想を尽かしただろうか。そうなっても、無理はない。だがせめて、また百度参って手に入れてくれたという新しいお守りを、こちらに寄越してはくれないだろうか。
そしてもし、自分を許してくれるなら。
(──会いたい)
どうしようもなく、会いたい。
本当なら、手紙などでは足りない。実際に会って、あの白くて柔らかな、菩薩のようにやさしい手から、百度の祈りを渡して欲しい。清水のような声で名前を呼んで、こちらを向いて、微笑んで欲しい。
(会いたい)
弱音を吐いても情けないとは思わないと、次に勝てばいいのだと、そう信じていると、また言って欲しい。そうしてくれれば、──ああ、
(なぜ、会えないのだ)
こんなに会いたいのに、一年に一度ですら会うことが出来ない。
焦燥感ともどかしさが、弦一郎の胸を焼く。自然、早足になっていた。
(暑い……)
日陰を歩いていても、アスファルトからの照り返しが眩しくて、とても目を開けていられないほどに眩しい。遠くを見れば、あまりの暑さに揺らめく陽炎。
猛暑の中、ぼんやりとした意識。会いたい、会えない、焦がれるような想いをどうしようもなく反芻して、弦一郎は歩いていた。
──だからその人影を、最初、白昼夢かと思った。
真田家の大きな門の前、日陰になったその場所。
半袖の白いセーラー服を着て、鞄と日傘を持って立っていた彼女は、道角から出てきたそこで立ち尽くしている弦一郎に気づくと、笑った。
本当に嬉しそうな、望んでいたものがやっと目の前に現れたと言わんばかりの、弦一郎が欲していた、夢にまで見た笑顔だった。
「弦ちゃん」
水のような声が、猛暑の夏に清涼に染みわたる。
「………………
紅梅……?」
呆然、というのがぴったりの声色で、弦一郎は、彼女の名前を呼んだ。
そして呼ばれた彼女が、また笑う。嬉しくてたまらないとばかりに彼女が笑うと、弦一郎は、心臓が締め付けられる気がした。いや、実際に胸が苦しい。涙さえ浮かびそうになったのに気づき、弦一郎は、慌てて頭を振った。
まぼろしならば、消えている。しかし顔を上げても、彼女は変わらずそこにいた。
「な、な……、なぜ、ここに」
「へぇ」
紅梅は、少し照れくさそうな、いたずらをして叱られる前の子供のような顔をして、上目遣いに弦一郎を見た。
「どうしても、会いとぅて」
ばくばくと、弦一郎の心臓が、大きく鼓動を打っている。
会いたかったと、彼女が言った。己と同じ気持ちだったと言ってくれた。ああどうか、彼女が幻ではありませんように。弦一郎は、自然、黒いお守りを握りしめていた。
「──飛んできてもぅた」
香る声に、惹かれるようにして。
弦一郎は、花のような彼女の側へ、一歩を踏み出した。
- 心に迷いなき時は人を咎めず -
(自分の心に迷いがなければ、人を咎めることはない)
終