#018
「え〜、ではその〜、全員揃ってませんけどもぉ、あー、遅ればせながら、新しい形のヒーローとしてー、えー、改めて俺達の仲間になったァー、おー、ゴールデンライアンとホワイトアンジェラの、ええーっと、これからの活躍を祈って──」
「話が長いですよ、虎徹さん」
 ビールのグラスを片手にうだうだとまとまらない口上を述べる虎徹に、バーナビーがざっくりとツッコミを入れる。「だっ! うるせーな、苦手なんだよこういうの!」と苦い顔をした虎徹に、皆からいつもの笑いが漏れた。
「あーっと! じゃ、アンジェラとライアン、まだいねえけど、を歓迎して、かんぱーい!」
 やけくそ気味に虎徹がグラスを掲げると、「乾杯」「かんぱーい」「おつかれ〜」などの声とともに、それぞれの酒やジュースのグラスがぶつかり合う音が上がった。

「おいしい!」

 ガブリエラが、眩しく思うほど目を輝かせて言った。
「シチュー、おいしいです。すごく、とても」
「あら嬉しい。良かったわ」
「おいしい……。ネイサンは女神ですか、やはり」
「は?」
「こんなにシチューがおいしい作れる、女神に違いない思うあります」
「興奮しすぎてわけがわからなくなってるわよ。落ち着きなさい」
「女神のシチュー!」
「はいはい、ありがと」
 ここまで喜ばれれば、全く悪い気はしない。ネイサンは、大事そうにシチューを食べるガブリエラの赤毛を撫でてやった。今度はグラタンでも作ってやろうかしら、などと思わせるのがこの娘の怖いところだと思いつつ。

「ギャビー、餃子もおいしいよ!」
「餃子もおいしい! しかし、パオリンが作ったものがいちばんおいしいです。形がきれい」
「えへへ、そお? でもギャビーのも皮がはみ出したとこがパリパリしておいしいよ」
 はにかんだパオリンは、ガブリエラが作った、いびつな形の餃子を美味しそうに食べた。ちなみに、餃子は本場らしい水餃子と、虎徹のリクエストで焼いたものと、2種類が山のように用意してある。
「お、確かにこれはうめえな。ビールが進むわ」
「おっさんくさい……」
「すみませぇん、おっさんですんでー」
 茶化してビールを煽った虎徹に、もう、とカリーナが膨れた。

「アンジェラ、チャーハン美味いかぁ?」
「とてもおいしいです!」
 とりあえず1杯目のシチューを食べ尽くし、餃子とチャーハンを交互に掻き込んでいるガブリエラに、虎徹は気のいい笑顔を浮かべた。
「そうかそうか、味が足りなかったらマヨネーズかけて食えな」
「マヨネーズ?」
「マヨはやめてくださいと言っているでしょう」
 素直にマヨネーズを手にしたガブリエラから、バーナビーがチューブをそっと取り上げる。
「いいじゃねーか、マヨ美味いぞ」
「限度というものがあります。そもそも貴方、炒めるときに既にマヨネーズ入れるじゃないですか!」
「追いマヨネーズって言葉を知らねえのか、バニー」
「何ですかそれ」
「マヨネーズは、私も好きです」
 漫才に割入るようにして、ガブリエラが言った。
「お、そうなの? アンジェラもマヨラー?」
「まよらー? わかりませんが、マヨネーズはカロリーが高いのでよく飲みました」
「……待って下さい。マヨネーズを、……飲む?」
 嫌な予感がしたバーナビーは、ガブリエラが単語を間違ったことを期待したが、それは裏切られた。
「はい、飲みます。こう、チューブをそのまま」
「やっぱりだめです。マヨネーズ禁止」
 真顔になったバーナビーは、マヨネーズのチューブをふたりから遠い所に置いた。
「ええ〜」
「ええ〜」
「ええ〜じゃないですよ! なんでそんなに息ピッタリなんですか!」
 全く同じタイミングでブーイングを発したふたりに、バーナビーがツッコミを入れた。そしてしょんぼりするガブリエラに負けた彼は、結局「適度ならいいんですよ」と言って、ガブリエラのチャーハンに大さじ1杯くらいのマヨネーズを出してやる。虎徹はそれをニヤニヤしながら眺めていた。

「いやあ、実は俺、アンジェラにはあれ、なんだ、同じものを感じるわけよ」

 ビールを飲みながら、虎徹が言った。
「同じもの、ですか?」
「ほら、俺もTOP MAG時代からの叩き上げじゃん。二部からコツコツ頑張ってきたアンジェラにはこう……」
「シンパシー?」
「そう、それ! シンパシーを感じるわけよ!」
 バーナビーからの補足に、虎徹は自らの膝を打った。ガブリエラが、目をぱちくりとさせる。「共感できるとか、自分も同じだなと思うってことよ」と、ネイサンが言葉の意味をこっそり耳打ちしてくれたので、ガブリエラはなるほどと頷いた。
「本当ですか? 光栄です」
「おう、本当、本当。そっちはもう直しちゃったけど、これもこうだしな」
 虎徹はそう言って、イーと歯を見せて笑ってみせた。そこから見える歯並びは、かつてのガブリエラほどひどくはないが、犬歯が少し突き出した八重歯気味の歯並びだった。
「おお、それは私も思っていました。タイガーは直さないのですか?」
「この年だし、今更なあ。それに、こっちの文化じゃチャームポイントにもなるし、あんまり直すもんって感じしねえんだよな。ワイルドっていうか、牙っぽくて俺も結構気に入ってるし」
 なるほど、とガブリエラは頷いた。虎徹の歯並びは犬歯以外は綺麗なので、確かに牙っぽく見えて、ワイルドタイガーというキャラクターにマッチしている。

「というかな、お前の能力はマジでヒーローとしていいものだと思ってる。だからお前にはぜひ頑張って欲しいね。いいか、そもそもヒーローってのは──」
「始まったぞ、虎徹のヒーロー語り」
 こうなると長いぞ、と、アントニオが餃子を食べながら呆れた声を出した。
「うっせーぞ、アントニオ!」
「何だよ、お前もう酔ってるのか? 早過ぎるだろ」
「酔ってねえよ。ただ俺は嬉しいんだって、アンジェラみたいなヒーローが認められてさあ」
「わかったわかった。……お、チーズが溶けてきたぞ。食え食え」
 腐れ縁を慣れた調子であしらい、アントニオは専用のナイフを手に取り、とろけたチーズをすくった。そしてそれをあらかじめ炙っておいた肉にかけ、近くにいたパオリンの皿に置く。
 わくわくしながら待っていたパオリンはすぐにそれを頬張り、「んー!」と、たまらないと言わんばかりの声を出した。

「おお、そうやって食べるのですね」
「面白いだろ」
 携帯式のグリルによって溶けたチーズを、アントニオがナイフで削る。漂う独特の匂いが、全開にした窓から流れていく。秋の初めの空気が心地よい。ガブリエラは、そばかすの散った鼻をひくひくとさせた。
「これをスカイハイの買ってきたバゲットにだな……ゆで卵のスライスを乗せた上から、こうだ!」
「これは、素晴らしい! ご馳走! そしてご馳走だ!」
 キースが、輝く笑顔で言った。濃い色の黄身を晒すゆで卵のスライスの上に、溶けたチーズがどろりとかかる。匂い、見た目、これ以上なく食欲をそそるその光景に、全員がごくりと唾を飲み込んだ。

「すみません! 遅れまし……ウワアアアアア何でござるかその美味しそうなの!」

 飛び込んできたのは、イワンである。長めの髪がめくれ上がり、珍しく顔面が全て顕になっている。足早に駆け込んできた彼は、ゆで卵を乗せたチーズバケットをはふはふと夢中で頬張っているキースやガブリエラを見て、興奮しきった叫びを上げた。
「アニメで見たことあるやつでござる! アルプス! アルプスの少女!」
「落ち着け、まだ始まったばっかりだから。手を洗って来い」
「了解でござる! しばし御免!」
 イワンはすぐさま踵を返すと、洗面所に入って、律儀に手を洗い、うがいまでして戻ってきた。前髪はいつもどおり、だらりと顔の前に垂れ下がっている。普通逆だろう、と誰もが思ったが、もはや誰も言及しない。

「遅れてすみませんでした……思ったより仕込みに時間がかかりまして……」
 髪型とテンションが戻ったイワンが、恐縮して言った。
「……お前、何作ってきたんだ?」
 虎徹が怪訝そうな声で言う。イワンが持っているのは、風呂敷に包まれた、縦に長い四角い荷物だった。それが重箱と呼ばれるものだということは、元々それが身近な虎徹と、何度か彼が作ってきたものをごちそうになった面々は知っている。
「おせちです」
「おせちィ!? お前おせち作ってきたのか!?」
「おせちって何よ?」
 カリーナが首を傾げた。“おせち”を知っている者は虎徹意外誰もいなかったため、皆不思議そうな顔をしている。
「見たほうが早いですよ」
 そう言ってイワンは風呂敷を解き、黒塗りの重箱をいち段ずつ、テーブルの空いた所に並べる。そしてその中身を覗き込んだ面々は、総じて目を丸くして驚愕の様相を浮かべた。

「うわー……ほんとにおせちだよ……しかもなんかカタログに載ってるレベルの……」
「す、素晴らしいですね……! 料理上手なのは知ってましたけどこれほどとは」
「アートのレベルだわ……」
「もうなんかお前プロだな……」
「美しい、そして美しい!」
「折紙の本気が怖い」
「折紙さんすごおおおおおおおおい!」

 それぞれの感想に照れたりショックを受けたりしつつ、いやあ、とイワンは頭に手を当てた。
「お祝いの席でのみ出される料理と聞いて、いちど作ってみたかったんです」
「正しくは正月にだけ出される料理、だけどな」
「ええええええええええ!!?」
「ああ、いや、おめでたいモンだし、祝いの席ならいいんじゃねえかな!?」
 ものすごいショックを受けた顔をしたイワンに、虎徹は慌てて取り繕った。

「そ、そうですか? なら良かったです。ど、どうでしょうか、アンジェラさん」
「折紙さん……」
 ガブリエラは、真剣な面持ちでおせちを眺めていた。
「これ……これは……」
「あ、ハイ」
「これは……違う、違います」
「え?」
 イワンがきょとんとすると、ガブリエラは、灰色の目をカッと見開いた。

「これは、……食べものでは、ない!」
「ええ!?」
「もっと何か……芸術……芸術的なもの……芸術としての!」
「あ、そういう意味ね。びっくりした」

 カリーナが、ほっと胸を撫で下ろした。ガブリエラが全力でおせちを否定したのかと思ったが、真逆だったようだ。
「素晴らしい、芸術……折紙さん、芸術ですこれは。凄い。食べてはいけないもの」
「いやいやいや食べてください! そのために作ったでござるよ!?」
「食べる!? これを!? 非常に美しすぎるこれ作品を!?」
「嬉しいでござるが食べてください!」
「お前ら落ち着け」
 カタコトとござる口調でわけがわからん、と虎徹がやけにクールに突っ込む。

 そしてなんとか“おせち”を食べ物だと納得したガブリエラは、おそるおそる、おすすめだという栗きんとんを口に入れた。
「おいしい……おいしいです。綺麗なのに……」
「い、いやあ、それほどでも」
 真剣極まりない真顔で褒められ、イワンが照れる。
「芸術であるのに、おいしい……とても。これは、とてもすごい……つよい……」
「強い?」
「ギャビー、興奮すると言葉が面白いよね」
 あはは、とパオリンが笑い、慣れた手つきで箸を使い、艶々の黒豆を口に入れた。そしてガブリエラは虎徹やパオリンから箸の使い方を習いつつ、本当に美術品を扱うかのような慎重さで、全ての料理を制覇すべく黙々と食べ始めた。



「……にしても、ライアンの奴おせーな」
 虎徹が言った。皆の予定が合う日を設けたものの、それぞれ仕事や予定があるためきちんとした待ち合わせ時間を設けたわけではないが、これは遅すぎる。しかも主役のひとりが来ないとはどういうことだ、と彼は2本目のビールを開ける。
「さっき電話したんですけどね。仕事が押してるそうで」
「へえへえ、働くねえ、若いのに」
「あなた、この間は“若いうちの苦労は買ってでもしろ”って言ってたじゃないですか」
「それはそれ、これはこれ」
 都合のいいことを言う虎徹に呆れた顔をしたバーナビーは、再度通信端末を立ち上げると、コールのボタンを押した。接続先は、ライアンのプライベート用の端末だ。

「ちょっと、どこをほっつき歩いてるんですか。……はあ? 何を今更。さっさと来てください、女神様のシチューといつものチャーハンとアニメに出てくるチーズとゆで卵とビールが進む餃子と芸術品のようなおせちが食べたくないんですか」

 ひと息に言い切ったバーナビーは、問答無用で通信を切った。その様に、虎徹が意味深な目を向ける。
「何ですか、その目は」
「いやあ? お前、ライアンにはなんていうか、フツーだよな」
「は?」
「フツーの男友達っつーの?」
「普通の……」
 と言われても、特殊な少年時代、そして青年時代を送ってきたバーナビーには、虎徹の言うことはよくわからなかった。
 だがライアンとの付き合い方は、確かに他の、例えば虎徹との付き合い方とは全く違う。
 どちらかというとドライな関係だが、“さし”で飲む事は最も多い。価値観が同じ所と真逆な所が混在していて議論はしても喧嘩はせず、メールでブロンズステージの何という店というだけのぶっきらぼうな文面でお互いに呼び出して嫌な気はしないし、また相手がもし来なくても別に気にしない、そんな関係だ。
 イワンとも仲が良いしその関係性に近いところもあるが、やはりライアンほど気を使わないということはない。
「うん、そういうもんだよ、男友達ってのは。なあアントニオ」
「ま、そうだな」
「……そうですか」
 どこかくすぐったい気持ちで、バーナビーはワインではなく、ビールを煽った。
「餃子とビール、最高ですね」
「おっ、バニーちゃんもこの良さがわかってきたか!」
 にかっと笑みを浮かべた虎徹は、バーナビーのグラスに、なみなみとビールを注いでやった。



「……おーう、やってるかァ?」

 そして更に20分ほどして、ライアンが悠々とした足取りでやってきた。
「おっそい!! ライアンさんおっそーい!」
 餃子全部食べちゃうよ! と頬を膨らませるパオリンを筆頭に、「主役がいちばん遅いってどういうことよ」だの、「相変わらずの王様出勤ねえ」などと声が飛ぶ。
「ライアン、持ち寄りは何ですか」
「それなんだけど、よく考えたら主役の俺もなんか持って来いっておかしくねえ?」
 俺もてなされる方じゃん、と言うライアンの手には、あまり似合わないビニール袋がある。
「出戻りの貴方とアンジェラは違うでしょう」
「へいへい」
 辛辣なバーナビーに、ライアンはそれ以上の反論はしなかった。ただ「俺の分の餃子とチャーハンとシチューとチーズと卵! あとオセチとかいうの! 残しとけよ!」とだけ大きな声で叫び、キッチンに入っていった。

「あれ、ライアン何か作るの? 料理できるのあの俺様」
 全然そんな感じしないんだけど、とカリーナが言う。
「ライアンさんは色々な所を飛び回っているので、土地柄売っていないものを食べたくなった時のために料理を覚えたそうですよ。結構レシピも知ってて」
「へえ。……って、折紙ってアイツと仲いいの?」
「僕、オタクで根暗なんで……最初はとっつきにくいかと思ってたんですけど、話してみたら気さくで良い方でした。ダーツバーに行ったこともありますよ」
「ふうん」
 バーナビーならまだしも、いかにも──良く言ってインドア系のイワンと、正真正銘のゴージャスセレブで見るからにヤンキー臭いライアンが友達付き合いをしているのは意外だな、とカリーナは失礼なことを思ったが、今回は口に出さずにおいた。
「でもまあ確かに、アイツ人付き合いに壁作んないっていうか、誰にでも平等っていうか、態度変わんないわよね」
「コミュ力高いです」
 さすがはフリーのヒーローですね、と、イワンは心底感心したように言った。

 そしてそんな若者ふたりを見つつ、ちらり、とネイサンはガブリエラを見た。先程まで夢中になって料理を食べていたガブリエラは、ライアンのいるキッチンをじっと見ている。
「……天使ちゃん。あなた、ライアンと上手くやってる?」
「え?」
 ネイサンに問われ、ガブリエラはきょとんとした。
「はい。ライアンはとても親切です」
「それならいんだけど。ちゃんと話とかしてる?」
「話……。うーん、しようとすると、いつも怒られてしまいます」
「アラ」
 その言葉に、ネイサンは完璧に整えられた眉の片方を上げた。
「怒られるの?」
「はい。私はライアンにだいたい怒られています」
「ちょっと、それ本当なの?」
 カリーナが、表情を険しくして口を挟んだ。

「ギャビー、あの俺様にいじめられてない? 大丈夫?」
「えーっ? ギャビー、ライアンさんにいじめられてるの!?」
 パオリンまでもが食いついてきた。ガブリエラが首を傾げる。
「いじめ?」
「こらこら、あんたたち。早合点しないの」
「だって! なんかアイツ、ギャビーにだけなんか態度違うじゃない。他には皆平等だし感じ悪くないのに」
 宥めようとしたネイサンに、カリーナが食って掛かる。
「あー、なんかそれわかる。HERO Interview見たけど、なんかいつもと違うよね、ライアンさん。ギャビーの前だと」
 パオリンが同意した。

「……そうですか?」
「そうよ! ギャビーも怒られっぱなしでいなくてもいいのよ! 理不尽なことだったら言い返していいんだから」
「うーん?」
 憤るカリーナに、ガブリエラは首を傾げつつ、笑みを浮かべた。
「大丈夫です、カリーナ。私は怒る人が好きです」
「は?」
「怒る人は、優しい人」
 カリーナだけでなく、ネイサンやパオリンも、きょとんとしていた。ガブリエラは、微笑んでいる。
「……どういう意味?」
「カリーナは優しいので、今怒りましたね」
 ありがとう、と再度微笑まれて、カリーナは唇を尖らせ、つんとそっぽを向いた。その頬は、少し赤い。

「……ギャビーって、変なところで大人よね」
「私は21歳ですので、確かにカリーナより大人です」
「あ、そうなの? 歳知らなかったわ」
 そう言ったカリーナに対し、ガブリエラは「ええそうなのです」と言って、こなれた様子でビールを飲んだ。
「……飲み慣れてるわね、その年にしては」
 シュテルンビルトで飲酒が許される年齢は、20歳である。ネイサンがじろりと半目で見ると、ガブリエラは肩をすくめ、ピチュピチュと鳥の声のような口笛を器用に吹いた。
「ああ、ビールがおいしい」
「ギャビー、おっとなー」
「そうですとも、パオリン。餃子とビールは合いますね」
「おっとなー」
「ふふふ」
 ガブリエラは、目を細めた。
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BY 餡子郎
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