No.007/9月1日(2)
 ──9月1日、朝。

 コン、コンコン。
シロノシロノ、起きなさい」
「んん〜〜〜〜〜」
 扉、いや蓋を隔てて聞こえるノックと声に、シロノはひとつあくびをし、手慣れきった仕草で、素早く内側の鍵を外した。
「ふぁう、……おはよう、ママ」
「おはよう」
 眠そうな目をこすりつつ白い棺桶から上半身を起こしたシロノの額に、アケミは微笑みながらキスを落とす。
「さあ、みんな待ってるわよ。降りてらっしゃい」
「あーい……」
 言われたとおり立ち上がったシロノは、自分が寝ていた棺桶を引きずって、パジャマのまま階段を降りた。



「んー、おはようー」
 そして下、居間、リビングといえる広間に顔を出したシロノは、ふわわと大あくびをしながら、むにゃむにゃと挨拶する。
「あら、ちゃんと起きれたのね。おはよう」
「おはよー。うわ、眠そー」
 飴細工で出来た、優雅なラインのデザインの椅子に、長い足を組んで座っていたパクノダが微笑む。彼女は昨晩から到着している。シャルナークもまた、クロロとの打ち合わせのために、一足早く合流していた。

「んも〜〜〜〜、ねむーいー。なんで朝集合なのー、盗賊のくせにー」
 その体質から、もう完全に昼寝て夜起きる生活をしている子供は、眠くてたまらない、といった様子で目をこする。
「動くのは夜よ。指示伝達が終わったらそれまで寝てていいから、我慢なさい」
「ウ〜〜〜〜〜」
 パクノダが苦笑しつつ、ぐずる子供をなだめる。シロノは眠気を散らすため、両手の手のひらで、自分の頬をむにむにと揉んだ。

 キンコーン。

 と、その時、玄関の呼び鈴が鳴り、ドスドスと重い足音が近づいてきた。
「何だ、俺が一番乗りじゃねーのか? よっチビ。元気かァ?」
「……ウボー!」
 腹の底に響くような低い声に、シロノの寝ぼけ眼がぱっちりと見開かれ、そして現れた巨人に向かって勢い良く駆け出し、思い切り飛びつく。かなり思いきった飛びつき方だったが、ウボォーはそれを、何でもないように受け止めた。
「おーおー、活きがいいな」
「ウボーはいっつも時間ぴったりだね!」
「そりゃお前、時間を守らねー奴は最低だからな。五分前行動が基本だ、お前もよく覚えとけ」
「あーい」
「本当、ウボーはたまにすごくいいことを言うよね」
 パソコンを操作していたシャルナークが、画面から顔をあげずに言う。
「たまに、は余計だろシャル」
「どうだか。……シロノ、そろそろ時間が近いから、団長起こしてきて」
「あいあーい」
 ウボーの高い肩から猫のように飛び降りたシロノは、そのまま勝手知ったる様子で駆け出し、廊下の向こうの部屋に音もなく入っていった。するとしばらくしてから、「ぎゃー」「いたい」「このクソガキ」、というようなやりあう声が響く。パクノダがため息をついた。

 そしてすぐ、ラフな格好のクロロが、シロノの足首を掴んでぶら下げ、リビングに現れる。

「なんでお前は毎度毎度フライングボディアタックで起こそうとするんだ、鬱陶しい」
「今度の“絶”は気付かれないと思ったのにー」
 ちぇー、と、クロロに片足を持たれて逆さになったシロノは、頬をふくらませてぶーたれた。クロロを起こすとなると毎回これを試すのだが、いつも直前ギリギリで気付かれてしまい、成功したことは未だ一度もない。
「ほら、ほら、もう二人とも、寝ぐせだらけじゃないの。もうすぐみんな来るんだから、さっさとシャワー浴びてらっしゃい!」
 騒ぎを聞いてやってきたアケミに追い立てられ、黒白の凸凹コンビは風呂場に消えた。

 その後、手持ち無沙汰になった面々が飲み物や食料を漁り始めた頃、最後の呼び鈴が鳴り響いた。

「やァ、ボクが最後かな?」
「いつもどおりな」
 揚々と現れたヒソカに睨みをきかせながら答えたのは、フランクリン。
 ちなみに昨日砂まみれで現れた彼は、速攻でアケミに風呂に叩きこまれ、現在なかなか身奇麗である。砂や汚れなど、もちろん彼らだけならまったく気にしない所なのだが、「私の家を砂まみれにするつもり? 呪われたいの?」とオーラを立ち上らせて凄んできたアケミに、彼らは黙ってそれに従った。もちろん、タタミ・マットに胡座をかいて寛いでいるノブナガもだ。
 女だろうが母親だろうが関係ない幻影旅団であるが、幽霊相手ではどうしようもないということは、もはや重々理解していた。賢明である。

「あら、ヒーちゃんね? いらっしゃい」
「やあ、はじめまして

 飲み物のグラスを持ってキッチンから出てきたアケミは、ただひとり立っている新しい客に、躊躇いなく声をかけた。ちなみに、アケミとヒソカは、シロノの天空闘技場での修行の際に電話で話したことはあるが、顔を合わせるのは今回が初めてである。
「パイケーキはいかが?」
「いただこうかな
 ヒソカはにこにこしながら頷くと、リビングを見渡した。
「う〜ん、それにしても……
 アケミお手製のパイケーキは、ほぼ全員に行き渡っている。そしてそれぞれ座り心地のよさそうなソファや椅子に座ったり、ふかふかのカーペットなど好きなところで寝転んだりして、ある者はお茶、あるいはジュース、もしくは酒を飲みながら、雑談をしていたり本を読んでいたり、ゲームをしていたり、本を読んでいたり、もしくは寝転がって居眠りをしていたりと、各々が寛ぎきっていた。
 これでは、盗賊の集会というよりも──

「なんだか、親戚の集まりみたいだよねェ
「……否定はしないわ」
 一人がけのソファに足を組んで優雅に腰掛け、パイケーキをつついているパクノダが、わずかに苦笑交じりに言った。
「でも私としては、汚い空きビルやら、雨風もろくにしのげない瓦礫みたいな廃墟やらで待つよりは、冷暖房完備でお茶とケーキも出る綺麗な部屋で寛いで過ごすほうが断然いいわ」
 その意見には概ね皆異論はないらしく、誰も何も言わなかった。
「ま、どっちにしろオマエは部外者だけどな、ヒソカ」
 タタミ・マットに寝転んで、ウボォーギンとビールの空き缶を量産しているノブナガが言った。
「ひどいなァ、ボクも蜘蛛だよ?」
「そういうのはまず遅刻が治ってから言いやがれ」
 時間に最も厳しいウボォーギンが睨むと、ヒソカは肩をすくめ、アケミが持ってきたパイケーキと紅茶を受け取った。ちなみに、紅茶はゾルディックからのお土産品──ちなみに毒抜き、である。
「……んん
 フォークを使ってパイケーキを口に入れたヒソカは、口内に広がる芳醇な味に、なるほどシロノが自慢するわけだ、と納得しながらそれを咀嚼した。
 団員のことごとくに嫌われているヒソカであるが、シロノとはこっそりよくメールをしているのだ。



「……ああ、揃ったか?」

 ヒソカが到着してそう立たないうち、シャワーから出てきたクロロは、皆を見渡して言った。
 その出で立ちは、額の十字を全く隠さないオール・バックに、ファーの付いた黒いコート。通称“団長ルック”、普段の学生にすら間違われる風情とは打って変わって、仕事用の姿である。

「おう、家長のお出ましだぜ」
「団長な。……おいシロノ、起きろ!」
 ビールのおかげか上機嫌で茶化したウボォーギンに、ゲームのコントローラーを持ったままのフィンクスが突っ込み、そしてクロロに引きずられている子供に声をかけた。
「うー……」
 クロロが首根っこを持って引きずっているのは、色こそ間逆に白いものの、彼と似たような、というよりもお揃いの服装──マチお手製、通称“団長モデル”を着たシロノである。しかしA級賞金首の頭領らしいオーラをこれでもかと漂わせているクロロと比べ、こちらは完全にダレきっていた。

「ねむいー、おふろはいったらねむいぃー」
シロノ、立ちなさい」
「ねむいよう……あとで聞くからもう寝たいよう……」
「いつもは寝てる時間だものねー。でもちょっとだけしゃんとしなさい。すぐ終わるから」
「シャル、今何時だ?」
 アケミになだめられながら、目をこすってぐずる子供を無視して、クロロが言った。
「07:00、まだ店も開いてない時間だよ」
 肩をすくめて茶化したシャルナークに、クロロは微笑して頷いた。
「仕事は夜からだ。それまで打合せ、暇な奴は暇つぶし。好きに遊べ」
「りょーかい、……で、今回は何を盗るんだ? 団長」
 また美術品か? 本でしょ、いやゲームね、いやそれとも、と皆ががやがややりはじめると、クロロはにやり、と凄みのある笑みを浮かべた。

「──全部だ」

 その深い声に、シン、と皆が黙った。

「アンダーグラウンド・オークションのお宝、丸ごとかっさらう」

 途端、全員のオーラが燃え上がるようになり、寝ぼけ眼だったシロノの目がぱちりと開いた。
「というわけでだ。まず今日の21:00からのオークション、メインのひとつだが、これを狙う。詳しい資料やらはシャルが──」
「本気かよ、団長……」
 いつもどおりの様子で淡々と説明を始めたクロロに口を挟んだのは、ウボォーギン。いつも豪快な彼らしからぬ、わなわなと震える声だった。
「地下の競売は、世界中のヤクザが協定を組んで仕切ってる。手ェ出したら世の中の筋モン全部敵に回すことになるんだぜ!」
 それは、今までのように主に警察関連、国によっては軍隊などといった“まっとうな”機関の敵になるだけでなく、同じ穴の狢であった犯罪者たち、その元締めであるマフィアやヤクザに片っ端から喧嘩を売って敵に回すということ。つまり、世界のすべてを敵に回すということに等しい。

「──団長!」

 雄叫びのような声で呼んだウボォーギンに、聖人を誘惑する美しい蛇のような微笑を浮かべ、そして歌うような声で、クロロは言った。
「怖いのか?」
「うれしいんだよ……!!」
 ウボォーギンの口角は獣のように上がり、爆発しそうな歓喜を抑えるために噛み締めすぎて、端から血さえ流れていた。
「命じてくれ団長」

 ──今すぐ!

 ウボォーギンの叫びは、降りてきた神を称える声にも等しかった。無理もない。戦える相手か、そうでないか。これ以上ない戦闘狂である彼にとって、この世のすべてが敵に回るという状況は、今から地上が楽園になることそのものに他ならなかったからだ。
「オレが許す。……殺せ。邪魔する奴らは残らずな」

 途端、ウボォーギンのものだけではない歓喜の雄叫びが、白い小さな家を叩き壊さんばかりに上がった。



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 ──同時刻、ヨークシン・朝市

「うわ──、早朝なのにすっごい人だよ!」
 立ち並ぶ露天、そしてそこに立ち並ぶ黒山の人だかりが作る喧騒に、ゴンが歓声を上げた。
 二週間以上前にくじら島を離れ、ヨークシンに滞在しているゴンとキルアだが、ほとんどパソコンのある宿の部屋の中に篭っていたので、外に出るのは久々だ。

 二人が探しているのは、ゴンの父親の手がかりであるハンター専用ゲーム・グリードアイランド。1987年発売、58億ジェニーという史上最高価格での販売に関わらず、限定百本の商品に対し二百倍の注文が殺到。
 そして今回のヨークシンのオークションにて、このゲームが競売に出される。現在の予想最低落札価格は、89億ジェニーである。
 ゴンとキルアはハンター専用サイトを始めとし、ネット上での様々な情報をかき集め、様々な取引を学びながら資金調達を試みた。しかし慣れない世界での取引はそうそう上手く行かず、89億ジェニーなどとても届かない稼ぎしか得ることは出来なかった。
 それでも、子供の身で最終的に1084万ジェニーをかき集めることはできているのだが、ハンターとしてはお粗末も良いところだ。

 オークションまで、あと二週間。
 もう猶予もさほどない、という状態で二人が始めたのは、残り二週間でどちらがより資金を稼げるか、という勝負だった。稼いだ金を542万ずつ持って、8月31日の夜9時の時点で所持金額の多いほうが勝ち。負けたら買った方の言うことをひとつ何でもやる、というごくシンプルなルールである。

「どっか見てみよーよ」
 わくわくした顔で市を見渡すゴンに比べ、頭の後ろで手を組んだキルアは怠そうな顔で、大きな欠伸をした。
「あ〜あ、4コーナーでムームーダンスがこけなきゃ、12倍で入ってたんだよな〜」
「バクチで一発当てようとするのがまず間違い」
「っせーな! お前こそ二週間で一万五千!?」
 路上で空き缶置いただけでもそれよりは稼げるぞ、とキルアががなる。
「勝ちは勝ちだもんね──」

 ──結果。
 キルアは賭博にも手を伸ばし、2億86万ジェニーまで稼ぐも、最後の賭けで大負けして結局0ジェニーのすっからかん状態にし、ゴンは手堅い、いや手堅すぎるやり方で1万5千ジェニーを稼いだため、勝負はゴンの勝ちとなった。
 とはいえ、全体としてはキルアの大負けにより、542万ジェニーは消えたわけであるが、その点について、二人は全く気にしていなかった。

「そのかわり、オークションの裏話やコツとか駆け引きなんかかなり詳しくなったよ!」
「そーゆー自称中級者が一番痛い目あうんだよ」
「とにかく、勝負はオレの勝ち! 一つオレの言うこと聞いてもらうからね」
「ヘーイヘイ。……ところで、リオレオとクラピカはどうだって?」
 露店を見ながら、キルアが言う。相変わらずレオリオの名前を間違えるあたり、彼らに関してさほど興味が無いらしい。
「レオリオは午後に着くって。クラピカは昨日からもう来てるらしいけど、仕事中だから時間とれないかもってさ」
「そっか」
「もし空いたら連絡くれるって。あ、そうだ、シロノは? なんか連絡来てない?」
 その名前に、キルアが僅かに道端の小石に躓く。
「……何でアイツの名前が出るんだよ」
「言ってなかったっけ? シロノもヨークシンに来てるんだよ」
「はァ!?」
 目を見開くキルアに、ゴンは「外れの方の、ダウンステートヨークシンだっけ? そこでレオリオが会ったって。家族で来てるみたい」と、けろりと言った。

シロノとキルアって、お互いの番号知ってるでしょ? なんか連絡入ってない?」
「……入ってない」
「ふうん?」
 なんだかムスッとした様子のキルアに、ゴンは首を傾げ、そしてやがて言った。
「あんまり気にしなくてもいいと思うよ?」
「オレが何を気にしてるってんだよ!」
「いや、同じとこにいるのに自分に連絡ないからヘコんでるのかなって……」
「なんで!?」
 相変わらずシロノの事になると妙にムキになるキルアに、ゴンは「まあキルアが気にしてないならいいよそれで、うん」とあっけらかんと流した。
「アイツのこと、オレにいちいち聞くなよな! つーかお前がケータイ持てば全部解決すんじゃねーか、いいかげん買えよ! ハンターの必需品だろが!」
「あ、そーだった」

 そのままケータイを買い求めに行った二人は、そこで同時にレオリオとも合流。
 共同で宿を取り、グリードアイランドというゲームを求めていることなどを彼に話した。そして、「確実にもうかる方法を思いついた」と豪語するレオリオについて、夜に突入したヨークシンの街に繰り出していったのだった。



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 ──おおよそ、同時刻。
 ヨークシンの中でも最高級ホテルのひとつ、ホテル・ベーチタクルにて。

何もかもが値上がりする地下室
そこがあなたの寝床となってしまう
上がっていない階段を降りてはいけない
他人と数字を競ってもいけない

「これが最初の四行です。このくだりから始まる詩が他に三編」
 つまり、四人の顧客に同じ占いの結果が出たのです、と、携帯電話を耳に当てたダルツォルネは淡々と言った。
 彼がしゃがみこんでいるのは、半開きのホテルのドアの前。部屋の中では、ネオンがお付きの女性たちと、カードゲームをしてはしゃいでいる。

 彼女が今朝占った、得意先への占い結果。
 4人もの顧客、しかも今年の地下競売に参加するという共通点のある彼らにまったく同じ内容が出たことは、無視できない。しかも、今までのデータからいって、眠ることに関する言葉は病や死の暗示である。
 そのため緊急の案件だと判断したダルツォルネは、ネオンの父であり、ノストラードファミリーのボスであるライト=ノストラードに指示を仰いでいた。
《わかった。占いはそのまま早急に顧客へ送信しろ。警告も忘れるな》
「はい。もう一つ気になることが……」
 何だ、とライトが慎重な様子で返す。娘のこと、そしてこと占いに関することでは、彼はどんな些細な事でも再優先の重大事項として聞き入れる。
「お嬢様は自分が占った内容を知りませんし、自分自身の未来を占うことも出来ません。お嬢様を地下競売に参加させてもいいものでしょうか?」
《──ダメだ!! 今すぐにでも連れ戻せ!》
「しかし、お嬢様は今回の競売をたいへん楽しみにしていらっしゃいます……」
 予想通りの指示であったため、ダルツォルネは、これもまた予定通りの返答をした。
 下手な説得は逆効果になること、またネオンが激昂すれば自分たちの手には負えなくなること。そんなことを訥々と進言されたライト・ノストラードは、苦渋の選択、という様子で指示を出した。

 とにかく、ネオンを会場には連れて行かないこと。
 そのかわり、彼女が欲しがるものは金を惜しまず手に入れること。

 つまり競売は護衛であるお前たちだけで落札し目的の品を手に入れろ、という無難かつ妥当な指示を了解したダルツォルネは、その他いくつかの報告や確認を経て、雇い主との電話を切った。



「任務御苦労。早速次の仕事だ」

 雇い入れた護衛たち──クラピカたちを前にして、ダルツォルネはプロジェクタのスイッチを入れた。大きな画面が、天井の高い高級ホテルの白い壁に映しだされる。
「地下競売で、次に述べる品物を競り落とす。金に糸目はつけない、必ず手に入れる」

 ──コルコ王女の全身ミイラ。
 ──○○王朝の、ロマシャの占い女王の首飾り。
 ──クルタ族の眼球、通称・緋の眼。

「以上の三つだ。──ひとつ! 何者かが地下競売を襲うという情報が入っている。いかなる不測の事態をも臨機応変に対処し、“目標物の入手”を大前提に行動せよ!」
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BY 餡子郎
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